動画制作のキホン テロップ!整音!色調整! -教育系動画のエマドナ-

動画編集のtips、実践的なことや意外と知られていないことを取り上げていきます。

Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)をおすすめする5つの理由とおすすめしない5つの理由 その5(おすすめしないほう)

 おすすめしない理由の4つめは、トランジションにクセがある!

トランジションというのはクリップとクリップをつなげるときに効果をつけることです。

トランジションで最も一般的なものは「クロスディゾルブ」。
前の映像がだんだん消えながら、次の映像がだんだん見えてくる、というやつです。


このとき、前の映像をブラックビデオ(黒み)にしておくと、フェードインになります。同様に後ろの映像をブラックビデオにしておくとフェードアウトになります。・・・分かりますよね?

つまり単純なフェードイン、フェードアウトを作るときは「クロスディゾルブ」を使います。

実際の作業は簡単、クリップの端のところにエフェクトをドラッグするだけです!
例を挙げてみましょう😀

下の図をみてください。クリップ「A」をフェードインしたい場合です。
映像の効果としては、下に配置しているクリップが流れているところに「A」の映像がフェードインしてくる、というかたちになります。

この場合、トランジションのメニューから「クロスディゾルブ」を引っ張ってきて「A」の頭にドラッグするだけです。簡単ですよね。

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ところが・・・!

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うしろにもディゾルブがついちゃった!

しかもストーリーラインになっちゃいました😵
(図が小さいけど見えますかね・・・。)


ストーリーラインというのは簡単にいうと複数のクリップをまとめたものです。
この場合はクリップがひとつしかないけど、ストーリーライン扱いになっちゃってます。(グレーの枠ができてるのが分かるでしょうか?)

これが謎仕様なんです😔


今度はクリップ 「B」をフェードアウトしたいと思います。
クリップの後ろにクロスディゾルブをドラッグすると・・・

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前にもディゾルブがついちゃった!!
ていうか前のクリップとディゾブっちゃった!!
ストーリーライン化もしちゃったよ!?!?!?

うーん・・・

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つまりクリップの前か後ろ、どちらか片方だけにトランジション効果をつけたいときでも、強制的に両側についちゃうんです。

ちなみに、すでにストーリーラインに配置しているクリップには片側だけに反映します。

でも僕は「基本ストーリーライン(=最初に設定されるストーリーライン)」の上にどんどんクリップを積み重ねて「使う画を決めていく」スタイル。
なので、トランジションをクリップの頭だけにつけたい、なんてことはよくあるんですよね・・・。

このように Final Cut Pro X のトランジションにはクセがあります。
それを頭において自分なりの編集フローを考えましょう!


そして最後は・・・

使っている人が周りにいない!

iPhoneの操作がちょっとよくわからない時とか、周りの友達や仲間に聞きますよね?
ちょっとした操作などでもいちいち検索して調べるのは面倒臭いものです。

これは仕方ありませんね。どうしてもAdobe Premiereのほうがシェアが高いので…

でももし、まわりに Final Cut Pro X を使っている人がいたらラッキーです!一緖にガンガン使っていきましょう!

さて、つらつらと Final Cut Pro X について書いてきました。
動画編集ソフトを何にしようか迷っている方の参考になればと思います。

ちなみに自分は両方使っています!
両刀使い😝

その理由も今度どこかで書きたいと思います!
ではまた!

Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)をおすすめする5つの理由とおすすめしない5つの理由 その4(おすすめしないほう)

おすすめしない理由 1だけで長くなってしまいました…
以下、なるべく短くまとめていきます!

ファイナルカットプロのレンダリングファイル(Render Files)について

レンダリングファイルがすぐたまります!

実際、数時間の作業でストレージが圧迫されるほどたまっていきます。
Premiereと比べても明らかに膨大な容量です・・・。
これが原因でFCPXのパフォーマンスが落ちてしまう(重たくなる)こともあります。


念のため解説しますと、レンダリングファイルというのは、『編集作業がしやすいように、エフェクトやトランジションなどの部分をレンダリングしたデータ』のことです。

これは捨ててしまっても問題ないので、たまったら削除してしまいましょう。

ファイルメニューから「生成されたライブラリファイルを削除」を実行します。

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僕は1日の作業終了時にレンダリングファイル全て消してしまいます!
レンダリングが必要な部分は、次回立ち上げたときに自動生成されるので大丈夫!

但しプロジェクトの規模が大きくなってきたら毎回レンダリングし直すのも負荷がかかります。その場合は「不要ファイルのみ」を選択してあげると良いでしょう。

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ストレージが大容量で余裕があり、FCPXのパフォーマンスも落ちていない、という人は気にしなくてもいいと思いますが、そうでなければどんどん捨ててしまいましょう!

ファイナルカットプロのオリジナル・メディア(Original Media)について

オリジナル・メディア、つまり素材となる元データを「PCのどこに置くか」ということも大事なポイントです。これも悩ましいところ😔

FCPXでは元データの保存スタイルが2通り選べます。① 元データをFCPXライブラリ内にコピーして保存する方法。② 元データを任意の場所に置き、リンクを張って作業する方法です。

① のメリットは
・元データが行方不明になることがない。
デメリットは
・データ量が膨大になってストレージを圧迫する。

② のメリットは
・データ量は増えないのでストレージを圧迫しない。
デメリットは
・一度リンクが切れたらその復旧は大変。なのでフォルダ名を変えるのも絶対にNG!

僕は紆余曲折あって①元データをFCPXライブラリ内にコピーして保存することにしました。

FCPXはリンクが切れるともうどうしようもありません!

スクリーンショット 2021-01-27 14.25.38

そうなったら1ファイルずつリンクを繋ぎ直さないといけないんです。
その点、Premiereのほうが検索機能は優れていてます。ファイルの名前や位置を変えても復旧しやすいです。

FCPXのデータ管理については(Premiereもそうですが、)1度きちんと把握しておくことをおすすめします。下記のコラムはとても参考になりますよ😄

www.pronews.jp

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Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)をおすすめする5つの理由とおすすめしない5つの理由 その3

Final Cut Pro をおすすめしない5つの理由!

1. ランニングコストがかからないといっても・・・
2. Render Filesがすぐたまる
3. Original Mediaをどうするか問題
4. トランジションにクセがある!
5. 使っている人が周りにいない場合も

手のひらを返すようですが、物事は何でも良い面と悪い面があります😅
僕が実際に使っていて「これ困るな〜」と思った点をご紹介します。

最新バージョンはそれなりのスペックが必要

AppleのサイトでFCPXの「最低システム条件」を調べてみましょう!
https://www.apple.com/jp/final-cut-pro/specs/

こんな条件が書かれています。
macOS 10.14.6以降
・4GBのRAM(4K編集、3Dタイトル、360°ビデオ編集用には8GBを推奨)
・Metalに対応するグラフィックカード
・4K編集、3Dタイトル、360°ビデオ編集用には1GBのVRAMを推奨1
・3.8GBのディスク空き容量

macOS 10.14.6とは2018年9月にリリースされたmacOS Mojaveの最終アップデート版です。2番目に新しいOSです(2020年8月現在)。

クリエイターさんたちの間では macOSのアップデートって、慎重派が多いんですよね・・・(-_-)

毎回不具合があったり、ソフトが対応しなくなることが多いとかで、不安視されているんです。

最近はどうなのかな・・・?

自分は色々と訳合ってmacOS 10.13.6 High Sierraです。
なのでFCPXは1個前のバージョンを入れています。
(そうせざるを得ない。)

まあ、素直にOSを最新状態に保っている方は問題ありません😅

注目して欲しいのは条件の3番目の「Metalに対応するグラフィックカード

・・・Metalって何??

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Metal というのはAppleのコンピュータグラフィックスAPIで、GPUにほぼ直接にアクセスできるため、グラフィックスのポテンシャルを最大限に活かすことができるんです。

・・・って難しいですね、ま、早い話、古いMacでは使えないんです。

Metalに対応している機種は、iMacではLate 2012 以降、MacBook ProではMid 2012 以降の物です。それより前の機種だと最新バージョンのFCPXは使えない、つまりFCPXのポテンシャルを最大限に活かしきれないんですね。

このように、ソフトウエアは常にバージョンアップしていくので、同時にマシンのスペックも最新に保っていかなくてはいけません。
これはWindows機でも同様でしょう。

ですが、Macの場合は

『詳しくなればなるほど使用するマシンのスペックにこだわりたくなる』
『年代によってハード面も含めたマシンの仕様が異なる』

のが問題なのです!!

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いくつか例を上げてみますね。

・最新のmacOSで動作確認できていないアプリがある。
・まだAdobeCS6を使っているが、OSを上げると使用できなくなる可能性がある。
・MacBookPro2015を使っているが、2016からはバタフライキーボードになったので買い換えずにいる。

※2019年末の16インチMacBook Pro以降はMagic Keyboardが採用され続けており、バタフライキーボードは事実上廃止されたようです。

どうでしょう?何となく分かっていただけましたか😅

パッケージ購入といっても、「買ったら終わり」ではないんです。

買った後のメンテも必要、場合によってはコストもかかりますよ、という話です。


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Final Cut Pro(ファイナルカットプロ)をおすすめする5つの理由とおすすめしない5つの理由 その2

Final Cut Pro をおすすめする5つの理由 おさらいします!

1. ランニングコストがかからない
2. テロップの大量生産が楽
3. クリップの「パラメータをペースト」が何気に便利
4. クリップのオン・オフがとっても便利
5. サウンドエフェクトが最初から付いている

「パラメータをペースト」で効率よく編集

これも便利な機能です!

動画編集も慣れてくると細かいテクニックを使うようになりますよね。
ひとつのクリップに対して「位置」「大きさ」「クロップ」を調整して、より良いレイアウトで見せたりとか。

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このように同じ設定が何シーンも出てくる場合、Premiereだと「位置」「大きさ」「クロップ」をそれぞれコピペしていくことになります。
3回作業するわけです。

ところがFCPXの場合、元クリップをcommand+Cでコピーしてから、「パラメータをペースト」すれば一発でOKです!

他にも色調整やエフェクトも一発で反映できるんです。これは便利!

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優柔不断な人にとっては有難い!クリップのオン・オフ

僕は編集にめっちゃ迷うタイプです。
どのテイクがいいか最後まで選択肢を残しておくタイプ。
・・・優柔不断ですね😅

同じ箇所に複数のテイクがあって迷っている場合、
Premiereだと「使うかもしれないビデオトラック」を準備します。
そのビデオトラックには第2(第3)候補のテイクを配置します。
で、普段はオフにしておきます。

そういう方法で編集していると、例えば「使うかもしれないビデオトラック」に間違ってイキのテイクを配置してしまい、それが気づかないうちにオフになっちゃたりで何かと面倒です。
その逆もあります(文章の意味が伝わるだろうか・・・)。

その点!
FCPXはクリップを「無効にする」ことができます。
クリップを選択して「control」+クリックで出てくるメニューから「無効にする」を選ぶだけです。
いいですよね、これ!


1と5は比較的有名な話なんでサラっといきます。

Adobe製品はサブスクリプション、つまり毎月固定料金を払って利用します。2020年8月現在、Creative Cloud単体プランだと月額2480円です。
一方Final Cut Pro Xはパッケージ販売で36800円です。


Adobe製品は他のツールと合わせたコンプリートプランやクラウドサービスもあります。
なので、利用方法によってどちらがお得か変わってくる思います。

僕の場合、今は両方使っていますが、
結構長い間ランニングコストのかからないFCPのみを使っていました。

またFCPには最初からサウンドエフェクト(効果音)がはいっていますが、これもなかなか便利です。
YouTuberに使えそうなのは「Motions & Transitions 」のジャンルです。

さてさて、「実践」にこだわってFCPのメリットを紹介してきました。

次はデメリットを紹介しちゃいます!

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Final Cut Pro (ファイナルカットプロ)をおすすめする5つの理由とおすすめしない5つの理由 その1

「みなさんは動画の編集にどんなソフトを使っていますか?」

定番の動画編集ソフトといえば
Adobe Premiere Pro(以下 Premiere)
Apple Final Cut Pro X(以下 FCPX)

ほぼこの2択と言っていいでしょう!
(FCPXはMacのみですが…)

ちなみに他の製品も少し紹介すると

DaVinci Resolve(Blackmagic Design)
○ 無料なのに高機能 かなりマニアックな編集もできる。
× PCのスペックが高くないと無理 初心者には難しい。

PowerDirector(CyberLink
○ 操作が簡単で初心者にも分かりやすい。
× 自由度が少なく慣れてくると物足りない。


あと、最近ではスマホのアプリでお手軽なものが沢山出ていますね。
どれも一長一短がありますが、本格的に編集するとなると、やはり上記の「プレミア」か「ファイナルカット」か、の2択になるのではないでしょうか。

で、本題です!

Final Cut Pro Xをおすすめする5つの理由!

1. ランニングコストがかからない
2. テロップの大量生産が楽
3. クリップの「パラメータをペースト」が何気に便利
4. クリップのオン・オフがとっても便利
5. サウンドエフェクトが最初から付いている

「超実践!」の趣旨からすると、2と3がポイントです!

まず2について

ユーチューバーの編集やインタビュー動画の編集ではセリフをテロップ化する作業が必須です。これが「めんどくさい!」と感じている人は多いのでは。

Premiereでは「レガシータイトル」画面でテロップを作り、タイムラインに配置します

次のテロップを作るには、そのテロップをもとにして、左上のボタン「現在のタイトルを元に新規タイトルを作成」を押して、テロップを「新規作成」します。

で、また配置していきます。これのくり返し。結構地味で大変な作業なんですよね😓

FCPXはというとまず「タイトル」でテロップの型(フォントや色)を作ったら、まずはセリフに合わせてどんどん配置しちゃいます。
そうしたら各「タイトル」のテキスト部分を書き込んでいきます!

これは便利です!

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Premiereは任意の「レガシータイトル」の中身を変えてしまうと全部に反映されてしまいます。
それに対してFCPXは「タイトル」がそれぞれ別物で扱えるんです。

これは結構作業量が変わってきますよ!

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